東京に世界の陸上界の熱気が戻ってきます。2025年9月13日(土)から9月21日(日)までの9日間、国立競技場を舞台に開催される世界陸上競技選手権大会。34年ぶりに東京で開催されるこの歴史的な大会で、最も観客を熱狂させるであろう選手が、男子棒高跳の世界記録保持者、アーマンド・デュプランティスです。
その驚異的な跳躍から「鳥人」と称される彼のすごさは、一体どこにあるのでしょうか。単に高く跳ぶだけでなく、その跳躍一つひとつに込められた彼の強さの秘密と、これまでの偉業を深掘りしていきましょう。
もくじ
1.驚異的な世界記録の更新回数
デュプランティスの最大のすごさは、自らが持つ世界記録を何度も更新し続けている点にあります。2020年にセルゲイ・ブブカの記録を塗り替えて以来、彼は13回も世界記録を更新してきました。これは、ライバルが彼を追いかけるのではなく、彼自身が常に自身の限界を押し上げ続けていることを意味します。彼が試合に出場するたびに、観客は「また世界記録が生まれるかもしれない」という期待感に包まれます。東京の地でも、新たな世界記録が誕生する可能性は十分にあります。
2. 幼少期からの棒高跳への情熱
デュプランティスの棒高跳のキャリアは、驚くほど早くから始まりました。父は元棒高跳選手、母は元七種競技選手というアスリート一家に生まれた彼は、なんと3歳で棒高跳を始めたのです。自宅の裏庭に練習用のピットがあり、幼い頃からこの競技に親しんできたことが、彼の卓越した技術と才能の礎を築きました。恵まれた環境だけでなく、この競技に対する揺るぎない情熱こそが、彼を世界の頂点へと押し上げた原動力と言えるでしょう。
3. 圧倒的なメンタルと集中力
世界記録に挑戦する選手には、計り知れないプレッシャーがかかります。しかし、デュプランティスは「怖いと感じることはない」「興奮するタイプの緊張感だ」と語っており、その圧倒的なメンタルが彼の強さの秘密です。彼は常に落ち着いており、最高のパフォーマンスを発揮するためのメンタルコントロールに長けています。技術や体力だけでなく、精神的な強さも兼ね備えているからこそ、彼は歴史に名を刻む偉業を成し遂げられるのです。
4. 安定した技術と勝利へのこだわり
デュプランティスは、単に高く跳ぶだけでなく、試合での勝利にも強いこだわりを持っています。彼は主要な国際大会で次々と優勝を飾り、オリンピック、世界選手権(屋外・室内)、ヨーロッパ選手権のすべてのタイトルを手にしています。これは、彼の安定した技術と、どんな状況でも勝利を掴むことができる実力の証明です。たとえ記録に届かなくても、彼は確実に金メダルを獲得し、ライバルに付け入る隙を与えません。
5. 東京での特別な思い
2020年東京オリンピックで金メダルを獲得したデュプランティスですが、当時は無観客での開催でした。彼は「観客の声援があれば、もっと高くまで跳べたかもしれない」と語っており、観客の前でパフォーマンスを披露できる2025年の東京大会に特別な思いを抱いています。日本の観客が作り出す熱気が、彼の新たな世界記録を後押しするかもしれません。
まとめ
アーマンド・デュプランティスは、ただの棒高跳選手ではありません。彼は、自身の限界を常に超え続け、陸上界の歴史を塗り替えているリビングレジェンドです。世界陸上2025東京は、そんな彼が繰り広げる、息をのむような跳躍を目の当たりにするまたとない機会です。ぜひ国立競技場で、彼の「超人」ぶりを体感してみてください。
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