2025年度後期の連続テレビ小説『ばけばけ』は、文豪・小泉八雲(ラフカディオ・ハーン)とその妻・小泉セツをモデルに、明治という時代を舞台に異文化の夫婦が紡ぐ愛と再生の物語です。
「この世はうらめしい。けど、すばらしい。」というテーマを映像化するため、ドラマでは実在のモデルゆかりの地で大規模なロケが行われました。この記事では、『ばけばけ』の物語の舞台と、視聴者が実際に訪れることができる主なロケ地・ゆかりの地をご紹介します。
もくじ
物語の主な舞台は「怪談」のふるさと、島根県松江市
『ばけばけ』の物語は、ヒロイン・松野トキ(髙石あかり)の故郷である島根県松江市から始まります。
松江は、小泉八雲(レフカダ・ヘブン)が英語教師として赴任し、後に妻となるセツ(トキ)と出会った場所であり、彼が日本の怪談文化に深く触れ、名作の数々を生み出すきっかけとなった特別な地です。ドラマでは、当時の松江の情緒ある風景が、物語の重要な背景として描かれます。
小泉八雲(ハーン)ゆかりの「水の都」松江
松江市は、宍道湖(しんじこ)と中海(なかうみ)に囲まれた美しい「水の都」として知られています。ドラマのオープニングや重要なシーンでは、松江を象徴する以下の場所が登場します。
松江のロケ地を巡る際は、レトロなバス「ぐるっと松江レイクライン」を利用するのが便利です。松江城や宍道湖、八雲旧居など主要な観光地を巡回しています。
歴史の面影が残るその他の島根県内ロケ地
松江以外にも、島根県内の歴史的な場所が撮影に使われています。
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大森町の町並み(石見銀山): 世界遺産・石見銀山の一角。当時の面影を残す武家屋敷や商家が立ち並び、明治の時代のシーンに使われた可能性があります。
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出雲・隠岐の島々: ハーンは島根赴任中に隠岐の島にも旅しており、後の創作活動に影響を与えました。神秘的な風景を持つ加賀の潜戸や、隠岐の摩天崖(まてんがい)などの自然景観も、ドラマのイメージを豊かにしています。
物語の後半の舞台:熊本県
小泉八雲(ハーン)は松江での教職の後、熊本の第五高等中学校(現在の熊本大学の前身)に英語教師として赴任します。そのため、物語は後半、ヒロイン夫婦が新たな生活を始める熊本県へと舞台を移します。
熊本でのロケは、松江とはまた異なる、活気ある商人の町や豊かな自然が描かれます。
小泉八雲ゆかりの地・熊本市内
豊かな自然と歴史的景観
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阿蘇の風景: 熊本の象徴である阿蘇の雄大な自然が、夫婦の新たな生活の背景として描かれます。
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三角西港(みすみせいこう): 明治時代の石炭輸出港として栄えた歴史的な港。レトロで異国情緒あるコロニアル様式の建物が残り、当時の風景を再現するためにロケ地として採用される可能性があります。
「聖地巡礼」の楽しみ方と注意点
『ばけばけ』のロケ地は、小泉八雲夫妻が実際に愛した、歴史と情緒あふれる場所ばかりです。ドラマをきっかけにこれらの地を訪れる「聖地巡礼」は、物語の世界に浸る素晴らしい体験となるでしょう。
<巡礼のポイント>
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移動手段: 松江市内の主要な観光地はバスで回れますが、島根県内や熊本県の広範囲なロケ地を巡る場合は、事前に電車、バス、レンタカーなどの移動手段を確認しておきましょう。
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歴史を学ぶ: ロケ地だけでなく、小泉八雲記念館や八雲旧居などを訪れ、モデルとなった八雲とセツの史実や当時の生活を学ぶと、ドラマの感動が深まります。
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地元の味: 松江のしじみ料理や和菓子、熊本の馬刺しや太平燕など、地元の食文化も合わせて楽しむと、旅がより一層充実します。
撮影場所の多くは、住民の方々の生活の場や、観光客が多く訪れる公共の場所です。ロケ地の景観保護とマナーを守り、思い出に残る「ばけばけ」の旅を楽しましょう。
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